就活や転職活動をしているときに、だれもが思っていることは「ブラック企業には入社したくない!」ということですよね。
とはいっても、実際に働いて見ないことにはどのような企業なのか判断することができないので難しいところはありますよね。
もちろん、企業側も書類選考や面接などを行うときに、「うちはブラックだけどいいの?」なんて言ってくれませんからね。
ですが、入社してしまってからブラックだったからといってすぐに退社をしてしまうと、今度は次の仕事を探すときに、他の面接ですぐに辞めた理由などの質問を必ずされるようになってしまいますし、即退社が多い経歴になってしまうと、書類選考で落とされてしまう可能性も高くなってしまいます。
これでは、ブラック企業に入社してしまってもすぐに辞められずに、自分を追い込んでしまう結果にもなりかねません。
そこで今回は、入社する前にブラック企業かどうかの見分け方のポイントについて解説していきます。
元面接官の立場立ったからこそ分かる部分というのもありますので、ぜひお役立てください。
目次
ブラック企業の特徴とは?
見分けるポイントを見る前に、まずはブラック企業とはどのような条件に当てはまればブラック企業になるのか?という疑問もありますよね。
実は、厚生労働省ではブラック企業の特徴を「定義しない」と明記しているのですが、あくまでも例として以下の3つを挙げています。
2:サービス残業が多かったり、パワハラなどコンプライアンス意識が低い
3:1・2の状況のもと、労働者に対して過度な選別を行う
これらに当てはまると、ブラック企業に見られる特徴ととらえているようですね。
他にもいろいろと思うところはあると思いますが、このような条件に当てはまるような会社では確かにこれから先長く働こうという気にはなれませんよね。
入社したらダメ!ブラック企業を見分け方のポイントとは
それではここからは、入社するのはあまりおすすめできない、もしかしたらブラック企業である可能性が高い会社を見分けるためのポイントについて解説していきます。
入社前に見分けるポイント1:面接官を見る!
まず最初にチェックしてもらいたいポイントは、ズバリ【面接官】です。
企業からすれば、採用するのか不採用にするのかを判断する人材ですから、求職者という立場であれば普通なら、自分が見分けられる側ですよね。
ところが、入社しない方がいいブラック企業かどうかを見分ける最初のポイントとしては、この面接官というのはかなり重要になってきます。
そもそも、面接官というのはその企業にとっての「顔」になり、採用する人にも不採用する人にも全員に対して接点があります。
そのため、対応が雑であったり、やる気を感じられない面接官のいる企業は、入社した後も新入社員に対しての扱いができなかったり、そもそも指導力がないという可能性もあるのは想像できますよね。
面接をする人というのは、一定以上の立場にある人物ということです。
役職を持つ人が、新人教育や育成をしていくのはあたりまえですから、面接時にやる気を感じられない人や、対応が雑な面接官がいた場合には、内定をもらったとしても、他の企業を検討したほうが良いということです。
そのため、求人情報に「スキルアップ」や「やりがいがある」などの謳い文句があったとしても、本当に実現できるかは未知数です。
また、分からないことなどを質問したときにも丁寧に答えてくれるのか?というところもチェックポイントです。
例えば、面接するからといっても一般常識な面接のマナーがきちんととれる人ならいいのですが、都合が悪くなるとはぐらかしたり、無視したりする面接官がいた場合には、あまりおすすめできません。
入社した後に、しっかりと仕事を教えてくれたりと丁寧なタイプの企業を探してる方は、このように、面接官を見て判断するようにするのがチェックポイントその1になります。
入社前に見分けるポイント2:求人情報の職務内容が面接時に違う場合
求人サイトやハローワーク、エージェントなど、仕事を探す媒体は今ではいろいろとありますよね。
どの方法を選んで仕事を探すにしても、求人の職務内容を見てから応募するかどうかを判断しますよね?
ところが、いざ入社してみると説明を受けた職務内容と異なるというケースは意外とよくある話です。
これは、会社側があなたの職歴や経歴を見て、もっと会社のためになりそうだと判断されると最初とは違った部署・職務内容になってしまうこともあります。
また、会社も景気の波に左右されるところは多いですから、求人を出した時と入社するときでは状況に変化があるというのは仕方のないことです。
ですが、これが悪意を持ってウソの情報で求人を出して募集しているケースもあるので、要注意です。
残業や休出が多い部署の求人をそのままだしても応募してくれる人材はかなり少なくなってしまいますので、実際には募集していないところで求人募集を出すというような悪質な手段を使う業者も実際にいるのです。
「でも、そんなのどうやって見破るの?」
と疑問も出てきますよね。
このようなケースの場合は、面接をするときや就職支援サービスなら合同面接会などに参加したときに、実際に任される仕事内容について「具体的」に質問をするようにしましょう。
ただ質問をするのでははぐらかされてしまう可能性もありますので、面接官に実際に「私が任されるお仕事は具体的にはどのような内容でしょうか?」としっかりと質問をし、できるのであればメモをその場でとるようにしましょう。
求人情報通りの部署を本当に任せるつもりなら、具体的な仕事の内容を丁寧に答えてくれるはずです。
少しでもはぐらかしにきていると感じた場合は、怪しいですから仮に内定をもらえたとしても入社は考えた方がいいですね。
入社前に見分けるポイント3:職場やトイレがキレイなのかをチェック!
3つ目は、私自身も面接官の経験はもちろんですが今までにいろいろな企業を転々としてきた経験がありますので、その経験から言わせてもらうと、職場やトイレがキレイな会社というのは、上司などもしっかりとしているケースが多いです。
逆に、職場やトイレが汚い会社というのは、取引先ともなあなあな関係になっていることが多く、よくミスなどをして、クレームなどが入ることが多いですし、上司などの役職を持っている人も、どこかぬるい感じが多いです。
汚いからといってブラック企業というわけではありませんが、きちんと整理整頓・清掃ができている会社は、基本的なことはもちろん新人教育なども熱心にしてくれるように感じました。
そのため、面接をするときには現場の見学はもちろんですが、面接前後のどちらでもトイレも借りてきれいに掃除されているのか?などのチェックをするのもおすすめです。
入社前に見分けるポイント4:働き盛りの世代の労働者が少ない
会社に入社する前には、基本的にはどこの企業でも実際に働くであろう職場を見学することができますよね。
この時、多くの方は仕事内容をチェックすると思いますが、これだけではブラック企業かどうかの判断が難しいですよね。
そんなときには、見学したついでに現場に働き盛りの30代~40代の労働者がいるのかどうかのチェックもしておきましょう。
良い会社というのは、10代・20代で入社した後はそのまま働き続けることが多いです。
ですが、労働環境が良くない会社というのは、経験豊富で体力的にも余裕がある30代から40代の働き盛りの労働者は、他の企業へ転職をしてしまうので、当然この年代の労働者が少なくなってしまいますよね。
もちろん、できたばかりの企業などは当てはまらないかもしれませんが、会社がもう何十年も続いているにもかかわらず、このような実態であれば、少し考えたり面接をするときに仕事内容を具体的に質問するなどもしておくようにしましょう。
入社前に見分けるポイント5:求人情報から見分ける
応募する前の見分け方としては、求人情報から判断するといった方法もあります。
例えば、求人情報にはほとんどが「キャッチコピー」が入っていますよね?
●やりがいを感じられる職場!
●ノルマなしでアットホーム!
●成長しながらやりがいを感じられる職場
など、他にもいろいろとありますので、ぜひ求人誌やサイトを見るときにはチェックしてみてくださいね。
とにかく、このようにいろいろなキャッチコピーで応募者を集めようと企業もいろいろと考えてアピールをしているわけです。
当然、その中にはネガティブ要素などが含まれないのが一般的です。
そこで、このキャッチコピーを100%信用してしまうというのもおすすめできません。
とくに、キャッチコピーの中には実現不可能に近い夢や甘い謳い文句を何度も使っている場合には特に気をつけるようにしましょう。
世の中「ウマい話には裏がある」といいますよね。
これは、キャッチコピーにも同じことが言えて、「ウマいキャッチコピーにも裏がある」ということです。
この場合は、応募しないという選択もできますし、面接したときに具体的に質問をしてみるものおすすめです。
質問をするときには努力や根性などの精神論ばかり返答する場合は避けた方が良いでしょう。
入社前に見分けるポイント6:会社の給料での見分け方
就活や転職活動をするときに、希望条件をまとめると思いますが、そのときには給与についても希望はある程度は出していますよね。
ところが、ブラック企業の場合は、この給与を上手く誤魔化しているケースもあります。
基本的には、職種ごとに給与の相場というものはある程度決まっているものです。
役職持ちとしての募集は例外として、一般職の場合はそこまで大きな差というものは生まれるはずがありませんよね。
そこで、給料を第一条件に就活や転職活動をされる方は、給料が希望よりも多いからいって飛びついてしまうのは危ないですよ。
求人情報をよくよく見てみると、残業や休出代が上乗せされている可能性もありますからね。
こういった情報は小さく片隅などに記載されているケースもありますので、応募する前に求人情報は隅から隅までしっかりと目を通したうえで判断するようにしましょう。
私自身、以前に年収に惹かれて入社した会社があったのですが、現実は転職する前よりもはるかに給料は少なく、仕事の内容もきつくなってしまったという経験があります。
ブラック企業の見分け方として外部サービスを利用する
ここまで紹介してきた方法は、あくまでも自分で求人を探して応募される方をメインにご紹介してきました。
いろいろと紹介してきましたが、「自分では見抜けるか不安もある」という方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときには、就職支援サービスや転職エージェントなどの無料で使える外部サービスを利用するのもおすすめです。
ただし、利用する場合はどこの就職支援サービスや転職エージェントでも良いというわけではありません。
この場合は、担当アドバイザーやエージェントが・スタッフが、実際に工場に訪問して取材をしているところを選ぶようにしましょう。
なぜなら、具体的な現場の雰囲気なども教えてくれますからね。
また、このようなサービスを利用すると入社後の離職率なども知ることができます。
入社して3年以内に離職する人が多い会社というのは、どこかに問題を抱えているということです。
こういった情報も、支援サービスを利用することで具体的に知ることができるので、利用してみるのもおすすめの方法です。
【参考記事】
さいごに
今回は、入社前にブラック企業を見分け方のポイント!面接で見分けるポイントはこれ!という内容でご紹介してきましたが、いかがでしたか。
ブラック企業の見分け方というのは実はそんなに難しいものではありません。
冷静になって考えてくると、意外と見えてくる部分もたくさんあります。
誰だって、「入社した先がブラック企業だった…」なんて経験はしたくはないものですが、あなた自身にも起こりうる可能性もあるのです。
そこで、応募したり入社を決める前に、いろいろな情報をチェックして本当に長く働くことができそうなのかを、しっかりと確認することが大切です。
面倒に感じる作業ではありますが、正社員として長く働くつもりなら、少しでも居心地は良い方がいいですよね?
後で大きな後悔をしないためにも、入社を決める前にもう一度応募した企業の情報を見直して、より良い企業で楽しく働けるようにしてくださいね。