学校を卒業して入社した会社もすぐに辞めてしまうと、一般的に「第二新卒」として扱われることになります。
そして、仕事を辞めて就活を始めるときに意識するようになるのが、「第二新卒OK」などの募集内容ですよね。
そのため、自分も応募資格があると思って企業に応募してみると断られてしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、この第二新卒というのは定義はとてもあいまいなもので、企業によってとらえ方が異なっていたりもするのです。
そのため、1年以内に会社を退職していれば間違いなく「第二新卒」と呼ばれることになり、就活もできるのですが、数年ほど働いてから退職をすると、「自分はなに?」というように迷ってしまいますよね。
これでは、転職活動にも支障をきたしてしまいますので、なかなか思ったように活動できなくなってしまいます。
そこで今回は、第二新卒とは何歳までなのかについて解説していきます。
第二新卒とは?「何歳まで」という疑問にズバリお答えします
「第二新卒」って、結局のところ何歳までが当てはまるんだろう…?
今の会社を辞めて転職したいけど、もう年齢的に第二新卒じゃないのかな。そんな風に悩んでいる方は、実はとても多いんです。
結論から言うと、第二新卒に明確な定義はありません。
ただ、多くの企業が共通して認識している「目安」というものがあります。まずは、その目安について見ていきましょう。
企業が求める第二新卒の年齢は?
企業によってあいまいなところもありますが、一般的には【学校等を卒業して3年以内に退職、または転職をしようとする人】のことをさします。
ここで気になるのが、「学校等」という表現ですよね。
学校卒業といっても、中学卒業、高校卒業、大学卒、専門学校卒というように、いろいろとありますから、当然年齢も異なってしまいますよね。
そのため、年齢についても曖昧なケースが多いのですが、一般的に多くの企業では「25歳以下」の人を対象にしているところが多いです。
なぜ企業は「25歳まで」を一つの目安にするのでしょうか。
それは、企業が第二新卒を「ポテンシャル採用」として見ているからです。
新卒採用と同じように、ビジネスマナーや基本的なスキルはこれからじっくり育てていこう、という考え方が根底にあります。
新卒として入社した会社で「あれ、なんか違うな…」と気づき、新しい道を探す。そういう柔軟な考え方や、新しい環境に馴染むポテンシャルを企業は評価しているんですね。
26歳以上でも「第二新卒」として扱われるケースは?
「26歳だけど、もう第二新卒じゃないのか…」と、ガッカリする必要はありません。安心してください。
最近では、年齢よりも「就業経験の年数」を重視する企業が増えてきています。
たとえば、大学を卒業してから就職まで数年ブランクがあったとしても、正社員としての就業経験が3年以内であれば、第二新卒として受け入れてくれる企業も少なくありません。
これは、「年齢」という表面的な数字よりも、「なぜ転職したいのか」という理由や、「これから何をしたいのか」という意欲を重視する採用トレンドに変化していることが背景にあります。
実際に、私の知人の人事担当者も「第二新卒は、年齢よりも働くことへのモチベーションや、自社とのマッチ度を重視しています」と言っていました。
もしあなたが26歳以上だとしても、これまでの経験から「やりたいこと」が明確になっているなら、それは強力な武器になります。
就労経験とは、正社員はもちろん、期間工や派遣社員、バイトなども就労経験になります。
第二新卒とは何歳まで?ということをまとめると、以下のようになります。
●25歳以下の方
また、これとは別に就労経験が3年以下の方が基本的に当てはまるということですね。
ちなみに、厚生労働省の発表ではこの第二新卒は年々増加傾向にあるといわれています。
そのため、入社してもすぐに辞めてしまう新卒が多いので、逆に言えば転職をするのにはチャンスも広がるということでもありますね。
早期離職は「失敗」ではない。むしろ最大の武器になる理由
「短期間で会社を辞めた自分は、もうダメな人間なのかな…」
「次の転職先でも、また同じようにすぐに辞めてしまうんじゃないか…」
早期離職をした人は、どうしても自分を責めてしまいがちです。ですが、考え方を変えてみてください。早期離職は決してあなたの「負け」ではありません。
むしろ、今後のキャリアをより良くしていくための「最大の武器」になり得ます。
なぜ早期離職は武器になるのか?
これは私の個人的な意見ではなく、多くの人事担当者が共通して持っている認識で、転職市場で評価されるのは、「何年働いたか」という期間だけではありません。
たとえば、新卒で入社した会社で「あれ、自分には向いてないかも?」と気づき、すぐに次の道を探し始めたとしますよね。
これは、「自分のキャリアを真剣に考えている証拠」です。
逆に、本当にやりたいことでもないのに、なんとなく惰性で何年も働き続けてしまう…。これは、後になって後悔する原因になりかねません。
早期に離職したからこそ、あなたは新卒の時にはなかった「明確な反省点」や「働くことのリアルな厳しさ」を知ることができています。
つまり、次の転職先では、新卒の時よりもずっと真剣に会社を選び、「今度こそは長く働きたい」という強い意志を持って臨むことができるはずです。
企業はそうした「成熟度」や「明確なキャリアビジョン」を高く評価してくれる傾向にあります。
第二新卒の強みと、それを自己PRで伝える方法
では、早期離職者が持つこの「武器」を、どうやって自己PRに活かせばいいのでしょうか。
キーワードは、「前向きな理由」と「具体的な経験」です。
・具体例: 前職で〇〇という経験をしたことで、〇〇というスキルを身につけました。
・証明: そのスキルを活かして、プライベートで〇〇という成果を出している。
・結果: だからこそ、私は御社で〇〇という貢献ができます。
大切なのは、前職の不満を伝えるのではなく、「前職での経験があったからこそ、御社で貢献できる」というポジティブなメッセージを伝えることです。
たとえば、
というように、あくまで未来志向で語るようにしましょう。
年齢や状況別!転職活動の進め方
「第二新卒」と一口に言っても、就業経験が1年未満の人もいれば、3年近く働いた人もいますよね。
それぞれの状況に合わせて、転職活動の進め方やアピールポイントは少しずつ変わってきます。
ここでは、具体的なケース別にどうすればいいか一緒に考えていきましょう。
就業経験1年未満の場合
まだ会社に入って間もないのに、転職したい…と考えると、とても不安になりますよね。
「職務経歴書に書くことがない」「面接で正直に話していいのかな」と悩む方も多いと思います。
職務経歴書に書くことが少なくてもご安心ください。あなたの「ポテンシャル」や「熱意」をアピールすればいいのです。
たとえば、
- 入社後に取得した資格やスキル
- 業務を通して感じた「やりがい」や「学び」
- 次に活かしたい「目標」
などを具体的に書き出してみましょう。
面接では、「なぜ短期間で辞めるのか」という質問は必ず聞かれますが、このとき大切なのは、前向きな理由で話すこと。
「入社してみたら、想像と違って…」という言葉は、ただの不満に聞こえてしまいがちです。
「入社して〇〇という業務を経験したことで、本当にやりたいことが明確になり、貴社で活かしたいと強く思うようになりました」というように、未来につながる言葉で説明しましょう。
就業経験3年以内で25歳以上の場合
就業経験が3年近くあるあなたは、すでに社会人としての基礎が身についています。
ビジネスマナーやPCスキル、業務の進め方など、新卒にはない即戦力としての価値をアピールできるのが最大の強みです。
この場合は、具体的な実績やスキルを強調してください。
「3年間で〇〇のプロジェクトに携わり、〇〇の成果を出しました」「〇〇の経験から、〇〇のスキルを身につけました」といった具体的な数字やエピソードを交えることで、あなたの説得力はグッと増します。
転職は、あなたの人生における重要な選択です。
勢いだけで動いてしまうと、後悔する結果につながることもあります。次の3つの注意点を意識して、慎重に活動を進めていきましょう。
以下のページでは、第二新卒の方向けの履歴書の自己PRの書き方やコツを詳しくまとめていますので、ぜひお役立てください。

転職活動で「失敗」しないための注意点
- 焦らない: 周りの友人が順調そうに見えても、自分のペースで進めていきましょう。納得いくまで自己分析をすることが大切です。
- 自己分析の徹底: 「なぜ今の会社を辞めたいのか」だけでなく、「なぜ次の会社に入りたいのか」「どんな仕事をしたいのか」を明確にしてください。ここが曖昧だと、また同じ失敗を繰り返してしまうかもしれません。
- 一人で悩まない: 転職活動は孤独になりがちです。家族や友人に相談するのも良いですが、客観的なアドバイスが欲しいときは、転職エージェントを頼ってみましょう。あなたの置かれた状況を理解し、的確なサポートをしてくれますよ。
第二新卒の転職Q&A
転職活動を始めようと思うと、色々な疑問や不安が湧いてきますよね。
ここでは、第二新卒の方がよく抱える質問に、一つひとつお答えしていきます。
Q1:職務経歴書に書くことがないのですが…
A1: 短期間の在籍だと、アピールできる実績がないのでは…と不安に感じるかもしれません。しかし、書くことが「ない」わけではないんです。大切なのは、業務内容だけでなく、業務を通して得られた「学び」や「気づき」を書くことです。
たとえば、「新人の頃は、電話応対が苦手でした。でも、先輩にアドバイスをもらいながら練習を重ね、今ではお客様から『対応が丁寧だね』と褒めていただけるようになりました」というように、成長過程を具体的に書いてみましょう。
そうすることで、あなたの「成長意欲」や「課題解決能力」が伝わり、採用担当者も「この人は、入社後も自分で考えて成長してくれるだろう」と期待してくれます。
Q2:短期間で辞めたことをどう説明すればいいですか?
A2: 嘘をつく必要はありません。正直に話すのが一番です。ただ、伝え方が重要になってきます。
「人間関係が最悪で…」「残業が多くて…」といったネガティブな理由ではなく、「キャリアチェンジ」や「スキルアップ」といった前向きな理由に焦点を当てましょう。
例を挙げると、「前職でマーケティングの仕事に携わる中で、データ分析の面白さに気づきました。貴社のデータ分析の専門性が高い環境で、さらにスキルを磨きたいと思い転職を決意しました」というように、「次の会社で何をしたいか」を明確に伝えてください。
Q3:新卒と第二新卒、どっちの扱いで転職活動をすべき?
A3: どちらの扱いでも応募できる企業はありますが、基本的には第二新卒として転職活動を進めるのが有利です。
新卒採用は、就業経験がない人を対象にしています。一方、第二新卒採用は、就業経験が浅い人向けに特別に設けられた枠です。
つまり、第二新卒として応募することで、企業側もあなたの「早期離職」をある程度理解した上で選考してくれます。
Q4:自分一人の転職活動に限界を感じてる…
A:第二新卒は、このように就活をするにはなかなか厳しい時代でもありますので、一人で行動してもなかなか採用してもらえなかったり、書類選考も通らないという時には『就職・転職支援サービス』のページで紹介しているエージェントを利用してみましょう。
支援サービスであれば、20代の方を対象にした求人も多く取り扱っていますし、あなたの置かれている状態にもしっかりと対応しながら仕事探しから履歴書の作成・面接対策まで無料でサポートしてくれますよ。
さいごに
今回は、第二新卒とは何歳まで?というよくある疑問についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
会社をすぐに辞めてしまう理由といっても人それぞれあることでしょう。
ですが、第二新卒になってしまうともう転職ができないということはなく、むしろ若さとやる気をしっかりとアピールすることができれば、転職にはとても有利な年齢でもあります。
なぜなら、今の世の中の企業の多くは「経験者」や「若者」を募集するところが多いからです。
そして、その企業の多くは20代を探しているところが多いのです。
逆に、仕事探しをすることなく20代を遊んですごしてしまうと、30歳以降は一気に就活が難しくなってしまいますので、なるべく早く行動を起こして、転職活動をすることが大切です。
第二新卒でも時期によっては求人の質や企業が求めるターゲットが変わることもあります。
中途採用を狙って転職を考えてる場合は、以下のブログ記事も参考にしていてください。
転職活動に迷ったときにおすすめの支援サービス
「就職活動や転職活動をやっているけれど、思うようにいかずに困っている、一人では限界を感じる…」
そんな方もいらっしゃることでしょう。
そんな時には、無料で様々なサポートをしてくれる支援サービスを利用してみましょう。
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●第二新卒エージェントneo
第二新卒エージェントneoは、新卒・第二新卒も歓迎の就職支援サービスです。
取り扱っている求人の大半が20代の若者向けという特徴があります。
入社後の内定率も重視していて、利用者の満足度はSNSを見ても高い傾向にあります。
中小企業が多いのですが、しっかりとした対策でやる気をアピールできるところも人気の理由です。
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●いい就職ドットコム
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どちらも無料で利用することができますので、賢く活用しながら転職活動に役立ててくださいね。